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首、肩のこりや痛みを誘発する要因

首や肩などのこりや痛みの原因である筋肉疲労を引き起こす三大要因は、「悪い姿勢」「運動不足」「精神的なストレス」などがあると前回のブログで話しました。今回はそれぞれを具体的に見ていきましょう。

悪い姿勢が脊柱を歪めて筋肉に負担がかかる

肩周辺の筋肉の疲労の原因のひとつが「悪い姿勢」です。もっとも負担が少なくバランスのとれた姿勢とは、脊柱(背骨)が緩やかなS字カーブを描いた状態です。

これは脊柱が本来もつ生理的湾曲の形状です。

ところが、私たちは、日常生活において意外と正しい姿勢を維持していません。猫背やほおづえ、カバンをいつも同じ方の手で持ったり、立つときに片方の足にばかり体重をかけたり、足を組んで座ったり・・・。

姿勢が崩れて歪みを生じると、その歪みをカバーしようとして首や肩、背中の特定の筋肉に無理な力がかかり、血行障害による筋肉疲労を招きます。例えば、猫背の人は、脊柱がC字に丸くなっています。こうした猫背の人が、頭部をまっすぐに起こして前を向くためには、脊柱起立筋を必要以上に収縮させなければなりません。そのような脊柱起立筋への過剰な負担が肩こりの原因になるのです。また、本を読んだり、パソコン作業をするときに、イスに浅く腰かけて、首から上を前方に突き出すような姿勢も、猫背と同じように肩こりになりやすい姿勢です。

また、細かい文字などを見続けると、目やその周囲の筋肉が緊張し、それと同時に首や肩も緊張します。とくにパソコンやスマホの場合、光源を見つめているのと同じなので目が常に緊張をしいられて、まばたきの回数が減ります。そのためドライアイから眼精疲労を起こし、それも肩こりの原因ともなります。

予防策としては、まず「同じ姿勢」を続けないようにして、こまめに首や肩の緊張状態をほぐすこと。作業の合間に、首をゆっくり後ろに反らせてみてください。このとき首筋や肩が硬い、あるいは少し痛いと感じたら、すでに肩こりが始まっています。首や肩をゆっくり回して筋肉の緊張をほぐしましょう。※肩がこってるときに首や肩を急激に動かすと、筋違いなどを起こす可能性があります。力を抜いて、できるだけゆっくり動かしましょう。また、1時間に一度は立ち上がり、手を上に伸ばして背伸びをする、軽い屈伸をするなどの方法で全身の血流を促すと、筋肉の緊張緩和に役立ちます。一方、目の疲れや眼精疲労の予防には、ときどき目を休ませることが大切です。目薬をさすだけでなく、1~2分間は目を閉じて休ませてください。そのとき、指先でこめかみのあたりを、優しくなでるように円を描きながらマッサージするとより効果的です。仕事中などで目を閉じることができない場合は、窓の外など遠くを眺めるだけでも目の緊張がほぐれます。

また中高年になるにつれ動体視力が低下するため、パソコンのスクロール画面を目で追うと非常に疲れることがあります。スクロールするときは画面を直視せずに、視線を少し反らすようにしましょう。

いかがでしたか。肩こりや痛みの原因を理解して予防や改善に役立てて頂ければ嬉しく思います。